【太陽光パネルの交換は費用がかさむ】FITの再認定は受けられないので注意

太陽光を2005年に設置した方から

パネル一式を交換したい

と問い合わせが入りました。

当時と比べると

1枚あたりの発電量も高ければ発電効率も高い

ので魅力的に映ることは間違いないです。

ただ、いざ交換をするとなると

■太陽光パネルの下に付けている金具の交換も必要
■FITの再認定は受けられない

というデメリットがあるので注意が必要です。

詳しくはこれから解説していきます。

まさひこ

じゃ、レッツゴー!

パネルだけの交換はできない

ここ2~3年のうちに太陽光パネルの設置をして何らかの不具合でパネルを交換する場合には、パネルだけの交換が可能です。

しかし、設置してから10年以上経過している場合に関しては

できないことが多い

です。

理由は

■太陽光パネルのサイズが当時と変わっている
■パネルを取り付けるための金具が異なる
■金具が錆びて再設置ができない

ためです。

設置した当初とパネルサイズが同じであればパネルが新しくなったとしても交換可能です。

しかし、

パネルサイズが変更 = 取り付け金具の位置も変更

することになるので、大がかりな工事となります。

まさひこ

「パネル交換するだけだから安いでしょ」と言われることがあるのですが、実際は金具も変更することになるので結構な金額がかかります。

ちなみに太陽光パネルの設置風景はこんな感じ(コロニアルの場合)

太陽光パネルを設置する際は、取り付け金具の位置を示した

設置図面

が必要です。

この図面はメーカー /商社にレイアウト設計依頼をした際に一緒に添付されてきます。

お見積書を提示する際に一緒に添付している販売店もあれば、レイアウト部分のみを添付している販売店もあります。

まず、屋根面の金具を設置する場所にチョークでマークをつけています。

金具の取り付け位置に対して、コーキングという接着剤代わりのもの注入します。雨漏り防止です。

コーキングした場所に合わせて金具を置いて、6か所ボルトで固定します。

メーカーによって固定箇所が異なりますので、必ずしも6か所ではありません。

このお家で設置をしたメーカーは「長州産業」です。

固定しただけだと、ボルトの隙間から雨水が入り、最終的には雨漏りという結果を招くことがあります。

そのため、ボルトを締めた箇所を多い被せるようにコーキングをしていきます。

基本的に太陽光の工事はメーカーが実施する施工研修に出席して、

施工IDという資格を取得する必要

があります。

約10年程前は

太陽光=雨漏りする

というマイナスイメージが多い現状でした。

当時は悪徳会社が多く工事の監督者だけが施工IDを持っており、実際に施工をする人間は日雇い労働者で

屋根の知識も何も持っていない

という販売店が少なからず存在しました。

その結果、工事の翌日に雨漏りしたというケースがあったのも事実です。

今現在については売電単価が下がり、どこの販売店でも売れる時代ではなくなりました。

結果として、実力がない会社はどんどん衰退しています。

現在は施工技術が高い会社だけが残っている現状なので設置の際は安心できるかと思います。

屋根を遠目で見るとこのような見た目となります。一定間隔で金具を設置しています。

先程設置した金具の上にレールを設置します。

縦レールの上に横レールを敷いて、パネルを受け止める台座を作ります。

レールにパネルを当て嵌めていき完成です。

よく

1パネル = 1金具

と思われている方がいます。

実際は1枚のパネルに対して4か所近くの金具を付ける必要があるので、簡単にはできない作業です。

まさひこ

階数によっては足場代がかかることもあるので、パネル交換の作業はリフォームの際に行うのが理想的です。

FITの再認定は受けられない

10年間は高く売電できるというFIT認定は家が建っている

登記簿謄本上の地番

に対して発行されます。

そのため、約10年前に設置申請したのが一郎さん(仮)で、パネル一式を交換して二郎さん(仮)の名前で申請しても、FIT認定は下りません。

あくまで登記簿謄本上の地番を元に判断されるので、

約10年前に設置した際の地番が 〇〇町1-1

であった場合、

再申請する地番は 〇〇町1-1-2

のように異なる住所で申請をする必要があります。

ただ、登記情報を修正する場合は

法務局で登記手数料がかかる

ので注意が必要です。

まさひこ

現在は売電単価よりも買電単価の方が高く、売電するのであれば蓄電池に溜めたいと考える方が多いです。そこまでFIT単価に固執する必要はないと思います。

最後にひとこと

今回は「パネル交換とFIT再申請」について解説しました。

より詳しい説明を希望される方は優良店が多い

価格比較サイト

に登録されることをおすすめします。

嵐のように3~5社から一斉に連絡が来るタイナビ/グリエネとは異なり

専任のアドバイザーがついて情報を集約してくれる

サイトもあります。

各販売店との対応が煩わしい方であれば専任のアドバイザーがつく比較サイト(ソーラーパートナーズ)が断然おすすめです。

  • この記事を書いた人

まさひこ

ご訪問いただきありがとうございます。 静岡県で太陽光や蓄電池などの個人宅営業をしているマサヒコと申します。太陽光業界は今年で11年目を迎えました。 説明訪問をすると意外に他社が話している内容が間違っていたり、太陽光=悪と伝わっているケースが多いので啓蒙活動も兼ねてブログを開設しました。 よく出る質問や太陽光業界のニュース、大手解説サイトでは語られない真実をまとめていくので少しでも検討の力になれたら嬉しいです。 今までに「販売店から出た見積額が適正かどうか調べてほしい」「どのような質問をしたら優良店と見抜けるのか」といった質問をメールでいただきました。 zoomでの説明も可能なため、是非ともマサヒコを有効活用してください。すぐ下のメールボタンかお問い合わせ欄からご連絡お待ちしております。

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