静岡市で太陽光と一緒にエコキュートを検討している方から
おひさまエコキュートってどうなの?
と質問を受けました。
結論、個人的には
太陽光容量が3kW以下の場合は不利
だと思っています。そのため、太陽光容量が少ない場合は普通のエコキュートの方がおすすめです。
おひさまエコキュートは昼間の太陽光の自家消費分をエコキュートの沸き上げ時間帯に充てることで
電気料金を下げられる
というのが謳い文句の商材です。
しかし、普通のエコキュートと異なり、
深夜に沸き上げることができない
ことが懸念点です。
今回はおひさまエコキュートについて解説していきます。
じゃ、レッツゴー!
おひさまエコキュートとは
おひさまエコキュートとは太陽光の自家消費分をエコキュートの沸き上げ時間に充て
電気代を安くしよう
という商品です。
通常、エコキュートは昼間に比べると安い
深夜の単価でお湯を沸かす設定
がされています。
しかし、東京電力のオール電化プランであるスマートライフを契約している方の場合、
深夜電力もそれなりに高い
という問題に直面しています。
私がいる静岡県は富士市を流れる富士川を境に、西が中部電力、東が東京電力の管轄になっています。
中部電力のオール電化プランを見ると
深夜単価(ナイトタイム)が16.63円/kWh
になっています。東京電力の28.06円/kWhと比べると
11.43円/kWhの差
があります。
これだけ家計が圧迫されると、東京電力から電気を購入するお客さんが少なることに焦り、おひさまエコキュートの推進をしたのではないかと勘繰ってしまいます。
しかし、開発のきっかけは意外にもカーボンニュートラルの実現とのことです。ホワイトな理由です。
深夜単価が安い電力会社と契約しているのであれば無縁の商品です。
普通のエコキュートとの違い
先ほど似たような言い回しをしましたが、通常エコキュートは深夜の
電気単価が低い時間帯
にお湯を沸き上げます。時間設定も夜の○時~○時とすべて深夜帯に終わらせる計算になっています。
東京電力のスマートライフプランを契約している場合は
深夜1時~6時に沸き上げる
仕様になっています。時間設定を12時間(半日)逆転させて昼間に沸き上げることも可能ですが、メーカーはおすすめしていません。
■通常のエコキュート:基本的に沸き上げ時間が「深夜」
■おひさまエコキュート:基本的に沸き上げ時間が「昼間」
という特徴があります。
よく
天候の関係で太陽光の自家消費分がなかったらどうなるの?
と質問を受けます。自家消費分がなければ、その時間帯の
高い電気単価で沸き上げる
ことになります。設置している太陽光容量が大きければ、雨でも1割~2割の発電量が見込めるので、そこまでマイナス収支になることはないです。
おひさまエコキュートには不利な点が多いような気がします。
太陽光容量が3kW以下であれば不利(まさひこ持論)
通常太陽光は
①発電した電気を自家消費
②余ったら売電
を勝手にやってくれます。
エコキュートの使用電力は
■冬以外:1.5kW前後
■冬:2kW前後
が大まかなイメージとなります。
例)太陽光を3kW設置(南一面、季節は冬)と想定した場合
・実発電量は3kW×0.8=2.4kW
・2.4kW(発電量)-2.0kW(エコキュート使用電力)=0.4kW
・待機電力で0.5kW(500w)使用している場合は足りない
という結果を招きます。この結果を避けるためには
■昼間の消費分を抑える
■太陽光設置容量を4kW以上にする
必要があると考えます。昼間の消費分を抑えることはできても、太陽光設置容量に関しては屋根サイズによるため変更が難しいです。
私の持論なので、別のやり方も存在します。参考意見と捉えてください。
普通のエコキュートでも沸き上げ時間を一部シフトできる
2つ前の単元で
■通常のエコキュート:基本的に沸き上げ時間が「深夜」
■おひさまエコキュート:基本的に沸き上げ時間が「昼間」
とお伝えしました。実はおひさまエコキュートのように沸き上げ時間を100%昼間にシフトするのではなく、
一部を昼間に持ってくる方法
は存在します。こちらは時間変更を逆転させる方法とは異なり合法です。
設定方法はメーカーにより異なります。
■コロナ:ソーラーモードプラスで操作、昼間沸き上げ比率80%可能
■三菱電機:夜間能力で操作、昼間沸き上げ比率50%可能
■パナソニック:ピークシフトで操作、昼間沸き上げ比率50%可能
情報がないメーカーについては省いています。コロナに関してはおひさまエコキュートにしなくても
全体の80%分を深夜から昼間にシフト
できるので心強いです。
通常のエコキュートとおひさまエコキュートの価格差はタンク容量にもよりますが
10万前後
変わります。
市町村によっては昼間に沸き上げる設定であればエコキュートに対して補助金を出している地域もあるようです。個人的には東京電力管轄であってもおひさまエコキュートにする理由が見当たらないので、販売店の言いなりにならないように注意して話を進めてください。
ベストなメーカーは使い方にあり。
最後にひとこと
今回は「おひさまエコキュート」について解説しました。
より詳しい説明を希望される方は優良店が多い
に登録されることをおすすめします。
嵐のように3~5社から一斉に連絡が来るタイナビ/グリエネとは異なり
専任のアドバイザーがついて情報を集約してくれる
サイトもあります。
各販売店との対応が煩わしい方であれば専任のアドバイザーがつく比較サイト(ソーラーパートナーズ)が断然おすすめです。
太陽光を取り扱っている販売店であれば大体エコキュートも取り扱いがあります。