毎年4月を迎えると
(太陽光・蓄電池の)新商品出ないの?
と質問を受けることが多々あります。
メーカーによっては4月のタイミングで
太陽光パネルのモデルチェンジ
を行うことがありますが、蓄電池に関しては4月だからといって何かが起こるわけではありません。
2024年2月28日~3月1日まで東京ビッグサイトで
太陽光や蓄電池の展示会
が開催されました。この展示会の中で魅力的なサービスを展開していた会社を3社発見したので、今回は個人的にいい取り組みだなぁと感じた会社を紹介していきます。
じゃ、レッツゴー!
①パワコン10kVAの高出力 オフグリッド蓄電池
こちらは福岡県北九州市にある株式会社常という会社が紹介していた
オフグリッド蓄電池
です。
オフグリッドは
電力会社との電気契約をせず
に、太陽光や蓄電池を使って
電気の自給自足
を行っている状態のことを指します。
電力会社と電気契約を結ばないため、基本的に余った電気はすべて蓄電池に溜めて
最終的には自家消費
する流れになります。オフグリッド接続しない場合(系統連系をする場合)は蓄電池から放電を行い、足りない分は電力会社から買うことができます。しかし、オフグリッドはそもそも電気契約を結んでいないため、蓄電池からの放電分が無くなったら
電気が使えない
です。そのため、太陽が出るタイミングを待つ必要があります。
蓄電池の性能は
■蓄電容量:10kW/15kW/20kWの3種類
■パワコン容量:10kW
■ハイブリッド型
■10,000サイクル(1日1サイクル計算で約27年)
■リン酸鉄
となっています。
個人的にここが凄い!と感じたのは
パワコン容量10kW
の部分です。
オフグリッド接続しない場合(系統連系をする場合)のパワコン容量は
■屋内用:3.0kW/4.0kW/5.5kW
■屋外用:4.4kW/5.5kW
というラインナップです。そのため、太陽光パネルを10kW以上設置する場合は
■パワコン5.5kW×1台で過積載
■パワコン5.5kW×1台、4.4kW×1台で過積載
■パワコン5.5kW×1台、3.0kW×1台で過積載
■パワコン4.4kW×2台で過積載
のどれかを選択する必要があります。しかし、このオフグリッド蓄電池であればパワコン容量が10kWであるため、太陽光パネルが10kW以上であったとしても
パワコン1台あれば
ことが足ります。
そして、もう1つ。パワコンの出力が10kWということは
自立出力も10kW
です。
家庭用蓄電池で自立出力が高いメーカーは
■住友電工:6.0kW
■カナディアンソーラー/リミックスポイント/ニチコン(トライブリッド)/ジンコソーラー:5.9kW
■シャープ/ダイヤゼブラ電機:5.5kW
です。住友電工の出力に4.0kWも加えて使用できるため、使用電力が大きいエアコンやIHクッキングヒーターを同時に使用したとしても安心です。
日本市場はまだ動き出していないとのことでしたので、進捗があればまた紹介します。
②パネルが曲がる フレキシブル太陽光
こちらは福岡県糟屋郡にある株式会社SILFINE JAPANという会社が紹介していた
曲がる太陽光
です。
パネル本体が湾曲可能なため
カーポートのような丸みを帯びている素材
でも設置が可能です。
しかもパネルが
軽い
ため
■壁面
■小屋・納屋
■ビニールハウス
■車載
でも設置可能とのことです。
太陽光はもともと
傾斜の屋根に設置する想定
で金具が作られています。しかし、このフレキシブルパネルに関しては壁面や素材が柔らかいビニールハウスにも設置可能なため、通常の太陽光金具で固定をしません。代わりに特許を取得している
■接着剤
■両面テープ
で固定をします。いくらパネルが軽いとはいえ接着剤と両面テープで固定すると
強度的な問題が発生するのではないか
と思いましたが、その不安は一瞬で払拭されました。
どうやらメーカー指定のものを使用しており、
風速60m/sにも耐えられる実力
とのことでした。
ただ耐えられます!といっても保証がないですが、このフレキシブルパネルは
保証が充実
しているため安心材料が多いです。
多くのメーカーに付帯している
■出力保証
■機器保証
のほかに
■雨漏り保証(長州産業はメーカーに付帯)
■台風で飛んだ場合の保証
■パネルが別の屋根に飛んだ場合の第三者に対する保証
がついています。
今までカーポートに太陽光を設置する場合、鉄筋鉄骨が入っているような
しっかりしている構造でないと設置不可
でした。しかし、このフレキシブル太陽光であれば上記写真のような
柔そうな構造であっても設置可能
なため、全国的に需要が増えそうです。
屋根に設置が難しい場合は壁面設置でも良さそうです。
③太陽光パネルのリサイクル技術
最後にこちらは有名企業であるソーラーフロンティアが紹介していた
太陽光パネルのリサイクル技術
です。
現在、太陽光パネルの処分方法について質問があった際、
目安1kWあたり5万円(出どころ不明)
で撤去できると説明しています。こちらに関しては完全に撤去する前提の話であるためリサイクルはしません。
太陽光パネルの撤去は一般ごみではなく
産業廃棄物扱い
です。必要なくなったからといってそこら辺に捨てると不法投棄になるので注意してください。
ソーラーフロンティアが行うということは
化合物パネルのみの取り扱い
かと思いきや、他メーカーが出している
結晶系パネル
に関してもリサイクル可能です。
今現在、
■北海道:1社
■東北:3社
■関東:2社
■中部:3社
■中国・四国:2社
■近畿:1社
■九州・沖縄:3社
の工場と提携しており、すでにリサイクル依頼することが可能となっています。
肝心なリサイクル費用に関してはパネルサイズ問わず
1枚税抜3,000円
とのことです。
正直これを聞いたときはえっ!?と驚きました。理由は今まで案内してきた価格が
高すぎるため
です。
仮に430wパネルを20枚(8.6kW)設置した場合、
リサイクル費用は税抜60,000円
となります。この価格にはパネルを取り外すための足場代は含まれていないです。今までの計算方法だと税抜430,000円なので相当安上がりです。
リサイクル事業をメーカーが行うと安心感があります。
最後にひとこと
今回は2024年2月28日~3月1日まで東京ビッグサイトで開催された太陽光・蓄電池の展示会で魅力的に思えた会社を3社紹介しました。
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嵐のように3~5社から一斉に連絡が来るタイナビ/グリエネとは異なり
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