私のブログをお気に入り登録してくださっている方から
facebookで出ていた広告が正しいのか検証してほしい
と依頼がありました。
指摘があったのはEnergy社が広告を出している
8/31までに先行申請をすれば支援金がもらえて自己資金0円で試せる
という蓄電池の広告でした。
確かに国から蓄電池に対して補助金が出ていますが、
自己資金0円
にはなりません。
今回はこの蓄電池広告について解説していきます。
じゃ、レッツゴー!
会社概要
■本社所在地:愛知県名古屋市西区浅間2丁目4番6号 ヤマコ第一ビル2階B-1
■設立:2014年2月
■資本金:2,000万
※Energy様_会社概要から引用
仕事内容は
■ビルド事業
■LS(ライフサポート)事業
の2つで、蓄電池や太陽光といった商材を取り扱っているのはLS事業の方でした。
至って普通の企業です。
指摘があった広告
■広島県が最大60万円支援
■8/31までに先行申請すれば支援金がもらえて自己資金0円で試せる
というのが魅力的に見える広告です。
facebookでよく見かける「詳しくはこちら」をクリックすると、何らかのサービスに登録する必要があるというやつです。
実際に「詳しくはこちら」をクリックすると、
■蓄電池に対して国から補助金が出ている
■蓄電池を導入すると電気代が○○円下がった
■月額○○円以下で電気が使い放題に
という飛び込み業者がよく使う煽りトークが書かれていました。
冒頭の写真には「広島県が」最大60万円支援と書かれています。
実際に広島県の補助金情報を調べたところ、蓄電池に対しては出ておらず、
LED照明のみが対象
となっていました。
従いまして、
広島県が最大60万円支援
というのはウソになります。
AI技術が進歩しているため、誇大広告を作ろうと思えばいくらでも作れる時代です。
国から出ている蓄電池の補助金
国の補助金を説明するため
再エネ電源併設型蓄電池導入支援
という名称から説明が伸びています。
この長い名称の補助金は
FIP(Feed in Premium)認定を取得した蓄電池
に対して出る補助金です。
FIPは個人向けではなく
事業者向けの制度
です。そのため、
個人では受けられない補助金
です。
現在国から出ている蓄電池の補助金は
の2種類あります。
子育てエコホームはどの蓄電池であっても一律64,000円が補助金額ですが、DRに関しては実行容量によって変わります。
この場合、実行容量が大きければ大きいほど補助額が大きいですが、
MAX60万円まで
と決まっています。
戸数限定
と言われれば確かに限定ですが、すぐに予算額が無くなってしまうレベルの補助金でもありません。
SII(環境共創イニシアチブ)の「R5補正DR対応蓄電池」の赤枠をクリック後、「交付決定について」をクリックすると今までに交付決定をした数字が確認できます。
令和6年8月15日時点で、
5,907件_¥2,756,981,859
の交付決定が下りています。
もともとの予算額は
75億円
であるため、令和6年8月15日現在で言うと残り約47.5億円となります。
補助金名称もウソでした。
東京都に関しては60万円以上の補助金あり(モノによる)
先ほどの単元で広島県からは最大60万円が出ていないとお伝えしました。
しかし、
東京都に関しては例外
でかなり出ています。
●太陽光発電システムがある場合 以下のうちいずれか小さい額(※)
(a)蓄電容量(6.34kWh以上):15万円/kWh(100kWh未満)
(b)蓄電容量(6.34kWh未満):19万円/kWh(最大95万円)
(C)助成対象経費の3/4の額
※クール・ネット東京様_令和6年度 家庭における蓄電池導入促進事業 助成対象機器・補助率から引用
東京都の場合、蓄電容量によっては
最大60万円以上
の補助金が出ます。
そのため、自己資金0円とまではいきませんが、
0円に近い金額で蓄電池を導入できる
ことには違いないです。
東京都にお住まいの場合は、国と都だけですごい額の補助金が出ます。
電気代ゼロにはならない
飛び込み業者もよく言っている営業トークですが、蓄電池を導入したことにより
電気代がゼロ円になることはない
です。売電分と相殺して結果的にゼロ円になることはあります。
家の中で自家消費する分の電気を
すべて蓄電池からの放電で賄えた
としても、電力会社と契約している時点で
基本料金を支払う必要
があります。(基本料金がゼロ円の電力会社と契約している場合は別)
また太陽光が発電した分だけで蓄電池への充電が足りない場合、
深夜電力を購入する必要
があります。
深夜電力を購入=電気代がかかる
ことを意味します。
経済効果もウソの可能性が大です。
最後にひとこと
今回は「Energyがfacebookで出している蓄電池の広告」について検証しました。
国から最大60万円の補助金が出ていること
に関しては合っていましたが、
■広島県が最大60万円の支援を行っていること
■国から出ている蓄電池補助金の名称
■電気代がゼロ円になること
に関してはウソでした。
facebook広告から見積もり申し込みをする方はいないと思いますが、表記されている文言に関しては間違っている可能性が大です。
見積もり比較が目的であれば、専用サービスを使うのが手っ取り早いです。
1人でも多くの人が騙されないことを祈っています。