【太陽光パネルの実発電量について解説】正確な数値は出力証明書で確認

裾野市で太陽光を検討している方から

カタログに記載されている発電量より多く発電することはないの?

と質問を受けました。

結論、メーカーにもよりますが記載されている発電量より多く発電することはあります。

太陽光は

決まった条件下

であればカタログに記載されている発電量が出ます。

実際に発電する力についてはパネル一式と一緒に納入される

出力証明書

に記載されています。今回はこの出力証明書について解説していきます。

まさひこ

じゃ、レッツゴー!

カタログに記載されている発電量が出る条件

太陽光パネルには発電をするのにベストな条件というものがあります。

■屋根勾配が30度
■気温が25度
■屋根が真南に向いていること

それが上記の3つです。

この3つの条件に近づけば近づくほど、太陽光パネルはカタログに記載されている発電量が出ます。

※長州産業様_太陽光カタログから出典

上図は長州産業の340wパネルです。340wの上に

公称最大出力

と書かれています。最大で340wなので設置環境によっては最大が出ないこともあります。

太陽光システム提案の際はどこの販売店も参考資料として発電シミュレーションを添付しています。

■設置するお家の周辺環境
■季節

によって日射量が変わるため、先ほどの3つの条件に近くなるタイミングは

■春
■秋

です。

人間同様、夏はパネルの中に入っているシリコンが熱で膨張してしまいダメ、反対に冬はシリコンが寒さで委縮してしまいダメです。

まさひこ

全メーカーが似たような特徴です。

「発電量」と「実発電量」の違い

■発電量:カタログに記載がある公称最大出力=数値
■実発電量:パネルそのものが持つ発電能力=実力

一般的に販売店がカタログを開いて説明をするのは上の

発電量

の方です。実発電量がどれくらいかというのは発電シミュレーションで提示をしています。

シミュレーションは実発電量で出るであろう数値の

平均値

を取って算出しています。

そのため、設置したパネルによってはシミュレーション通りに

効果が発揮できない

場合があります。

販売店から提示するシミュレーションはあくまで予想値と捉えていただけると間違いないです。

まさひこ

メーカーはNEDOという団体が公表している日射量のデータベースを用いてシミュレーションを算出しています。

出力証明書には工場出荷時の出力値が記載されている

先ほどの単元で

設置したパネルによっては

シミュレーション通りに効果が発揮できないとお伝えしました。

太陽光パネルの製造ラインはロボットによって作業が進められているため、

パネルの発電量が均一にならない

です。そのため、同じ型番でも発電するパネルと発電しないパネルが混ざっています。

※シャープ様_NU250AJ仕様紹介ページから出典

上図は

シャープ製 NU-250AJ

というパネルの仕様です。

1枚当たりの公称最大出力は

250w

です。

このパネルを設置したお客さんのデータは

■発電量:250w
■実発電量:最低254.099w~最高255.517w

という結果になりました。

カタログ上は250wの記載にも関わらず、一番良いパネルは

約256w

発電することを意味しています。平均値は254.808wです。平均値でもカタログ数値より4.808w高いです。

※京セラ様_KHM250P-5EL6CG詳細PDFから出典

上図の右側は

京セラ製 KHM250P-5EL6CG

というパネルの仕様です。

1枚当たりの公称最大出力はシャープ同様

250w

です。

このパネルを設置したお客さんのデータは

■発電量:250w
■実発電量:最低258.4w~最高261.4w

という結果になりました。

カタログ上は250wの記載にも関わらず、一番良いパネルは

約261w

発電することを意味しています。平均値は259.9wです。平均値でもカタログ数値より9.9w高いです。

※カナディアンソーラー様_CS6R-410MS 仕様紹介ページから出典

上図は

カナディアンソーラー製 CS6R-410MS

というパネルの仕様です。

1枚当たりの公称最大出力は

410w

です。

このパネルを設置したお客さんのデータは

■発電量:410w
■実発電量:最低413.0w~最高418.4w

という結果になりました。

カタログ上は410wの記載にも関わらず、一番良いパネルは

約418w

発電することを意味しています。平均値は415.7wです。平均値でもカタログ数値より5.7w高いです。

※長州産業様_太陽光カタログから出典

上図は先ほども紹介した

長州産業製 CS-340B81

というパネルの仕様です。

1枚当たりの公称最大出力は

340w

です。

このパネルを設置したお客さんのデータは

■発電量:340w
■実発電量:最低343.3w~最高347.2w

という結果になりました。

カタログ上は340wの記載にも関わらず、一番良いパネルは

約347w

発電することを意味しています。平均値は345.25wです。平均値でもカタログ数値より5.25w高いです。

※長州産業様_太陽光カタログから出典

上図は

長州産業製 CS-223B81

というパネルの仕様です。

1枚当たりの公称最大出力は

223w

です。

このパネルを設置したお客さんのデータは

■発電量:223w
■実発電量:最低227.1w~最高228.4w

という結果になりました。

カタログ上は223wの記載にも関わらず、一番良いパネルは

約228w

発電することを意味しています。平均値は227.75wです。平均値でもカタログ数値より4.75w高いです。

実発電量の平均値は

■シャープパネル:発電量より約5w(4.808w)
■京セラパネル:発電量より約10w(9.9w)
■カナディアンソーラーパネル:発電量より約6w(5.7w)
■長州産業パネル(340w):発電量より約5w(5.25w)
■長州産業パネル(223w):発電量より約5w(4.75w)

高いという結果になりました。

メーカーによって差はありますが、基準となる発電量と実発電量の差はおおよそ下記となっています。

■海外メーカー(上記でいう京セラ+長州産業以外):発電量の数値を基準にして+3.0w~8.4w
■国内メーカー(上記でいう京セラ+長州産業):発電量の数値を基準にして+3.3w~11.4w
※今回出典したメーカーのみの比較結果
※250wパネルが出ていた当初は京セラも純国産

太陽光を比較検討する際、最終的には金額で選ぶお客さんが多い現状です。

しかし、実発電量で選ぶというのも悪くない選択肢です。

まさひこ

実発電量だけ見た場合、優位に立つのはやはり品質が良い純国産です。

最後にひとこと

今回は主に「出力証明書」について解説しました。

より詳しい説明を希望される方は優良店が多い

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  • この記事を書いた人

まさひこ

ご訪問いただきありがとうございます。 静岡県で太陽光や蓄電池などの個人宅営業をしているマサヒコと申します。太陽光業界は今年で11年目を迎えました。 説明訪問をすると意外に他社が話している内容が間違っていたり、太陽光=悪と伝わっているケースが多いので啓蒙活動も兼ねてブログを開設しました。 よく出る質問や太陽光業界のニュース、大手解説サイトでは語られない真実をまとめていくので少しでも検討の力になれたら嬉しいです。 今までに「販売店から出た見積額が適正かどうか調べてほしい」「どのような質問をしたら優良店と見抜けるのか」といった質問をメールでいただきました。 zoomでの説明も可能なため、是非ともマサヒコを有効活用してください。すぐ下のメールボタンかお問い合わせ欄からご連絡お待ちしております。

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