陸屋根に太陽光を設置した方から
陽当たりが良いのに経済効果が低いのはなぜ?
と質問がありました。
結論、屋根上にあるパラペットが原因でした。
パラペットは
屋根上にある障害物(簡単に言うと低い壁)
です。
このパラペットが付いていることによって
太陽光パネル設置面が影
になり、経済効果が低くなる要因となります。
今回はこのパラペットについて解説していきます。
じゃ、レッツゴー!
パラペットを簡単に説明すると壁
パラペットは外壁と屋根の中間にある
立ち上がっている壁
のことを指します。
■真っ平な屋根(勾配0度)
■0.5寸勾配
のように水切り勾配屋根に見られることが多いです。
陸屋根は大きく
■折板
■コンクリート
の2種類に分かれます。
折板屋根は駐輪場の屋根と言えばイメージがつく方が多いです。
上記の写真の通りで、ギザギザしているのが特徴です。
見た目は真っ平ですが、屋根上に水が溜まらないように緩やかに傾斜がついていることが多いです。
折板屋根であればパラペットはないです。
アパート・マンションの屋上に多いコンクリート屋根の場合、
転落防止のため
にパラペットがついていることが多いです。
戸建で陸屋根の場合は屋根に上れるか上れないかでパラペットの有無が変わります。
■屋根に上れる:転落の可能性があるためパラペットあり
■屋根に上れない:転落の可能性がないためパラペットなし
私がいる静岡県では百年住宅というハウスメーカーが陸屋根で有名です。
パラペットがついているのは理由がある
先ほどの単元でパラペットが転落防止のためについているとお伝えしました。
転落防止であれば
もう少し壁を高くしたらどうか
という声が聞こえるかもしれません。
もともとパラペットは
外壁の劣化を抑える
ために存在しています。では何から外壁を守る必要があるのか。
正解は
雨
です。雨は酸性のため、屋根を伝って外壁を流れると外壁が劣化します。
直接外壁に流れないように屋根部分で止めるという役割があります。
嵐の時は家全体に雨が当たるのでほぼ意味ないです。
設置スペースへの影響
パラペットの高さや設置環境によりますが、冬に真南から障害物の影がかかった場合、
■土地設置:パラペットの高さ×2.3倍
■屋根設置:パラペットの高さ×1.5倍
影が伸びると言われています。
例)
■屋根サイズ:縦5,000mm(5m)×横10,000mm(10m)
■屋根材:スレート
■屋根勾配:1寸
■オフセット:各300mm
■パラペット:西面・南面・東面に各1,000mm
上記条件の場合、
■パラペットなし(上):縦4,400mm(4.4m)×横9,400mm(9.4m)
■パラペットあり(下):縦3,200mm(3.2m)×横7,000mm(7m)
が設置可能エリアとなります。
パラペットありの場合は設置可能エリアが
かなり狭くなる
ことが分かります。
パラペットの有無については図面上に表記されないことがあります。
もしパラペットつきの屋根で太陽光を検討する場合には、パラペットがついている旨を事前に販売店に伝えてあげてください。
中古物件を購入して一度も屋根を見たことがないようであれば一度見てみてはいかがでしょうか。
最後にひとこと
今回は「パラペット」について解説しました。
より詳しい説明を希望される方は優良店が多い
に登録されることをおすすめします。
嵐のように3~5社から一斉に連絡が来るタイナビ/グリエネとは異なり
専任のアドバイザーがついて情報を集約してくれる
サイトもあります。
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