【太陽光システムのメンテナンスについて解説】パネルは基本いらないがパワーコンディショナは必要

太陽光を検討している方から

太陽光にメンテナンスは必要なの?

と質問がありました。

結論、パネルは基本いらないですが、パワーコンディショナ(以下、パワコン)は必要です。

一般的に

■太陽光パネル:徐々に発電効率が落ちていき、40年後には発電しなくなる
■パワコン:13年前後に冷却基盤が停止する

と言われています。

太陽光パネルに関しては半永久的にもちますが、パワコンに関しては13年前後に必ず交換が必要です。

今回はメンテナンスについて解説していきます。

まさひこ

じゃ、レッツゴー!

太陽光パネルの歴史

※シャープ様_商品ヒストリーから出典

上記の写真は

長崎県にある御神島(現・尾上島)灯台

という場所です。

日本で一番最初に太陽光を設置したのは

シャープ

と言われています。

写真のパネルが設置されたのは1966年です。

1度目の仕様変更を1978年に行い、2回目の仕様変更を2009年に行いました。

■1度目の仕様変更まで:12年間稼働
■2度目の仕様変更まで:31年間稼働

という結果が出ています。

灯台という場所は住宅街と異なり、

潮が飛んでくる環境

です。

悪い条件の中でも31年間稼働していたことが驚きポイントです。

2009年のパネルで31年稼働していたということは、現在のパネルであれば31年以上稼働すると言われています。

太陽光パネルを設置している場所は灯台ではなく

住宅街

であることが多いです。

実際、この実績数値よりもより長くもつのではないかというのが太陽光市場の考え方です。

まさひこ

パネル自体の発電状況について着目しています。

先に交換が必要なのはパワコン

先ほどの単元で解説した通り、太陽光パネルの

耐久性が長い

ことは証明されました。

耐久性は長いですが、太陽光発電システムは

■太陽光パネル
■太陽光用のパワコン

がセットになって動いています。

※三菱マテリアルトレーディング㈱様_HPから出典

発電を行うパネルの部分は

シリコンという化合物

で作られています。

化合物と聞くと難しいイメージがありますが、実際は

石のかたまり

です。

その石のかたまりが屋根の上に寝転がっています。

寝転がっているだけでパネル自体は特に動き回らないため

壊れにくい

です。

パネルの表面には新幹線や飛行機の窓にも使用されている

薄膜の強化ガラス

が張られているため、手のひらサイズの雹(ひょう)や霰(あられ)が直撃しても割れることはないと言われています。

詳しくはこちらのページで解説しています。

パワコンに関してはパネルに太陽の光が当たっている間ずっとフル稼働しています。

具体的には本体が熱くならないようにずっと冷却基盤が動いています。

こちらは

常に動き続けているため壊れやすい

です。

フル稼働していると冷却基盤に衰えが出てきます。

この衰えが

故障の原因

です。

太陽光パネルが市場に出回った当初はまだ長く設置している家がなかったため、交換タイミングは10年前後と言われていました。

しかし、実際は13年前後に交換をするケースが多いです。

太陽光パネルは壊れにくいですが、パワーコンディショナは約13年前後に必ず壊れる(止まる)ため、

メンテナンス費用を見越して検討

をするようにしてください。

交換費用としては

作業代を含めて1台あたり30~40万円(税抜)

です。

まさひこ

機器保証が15年ついている家については交換費用が無料である可能性があります。

パワコン交換をする際の選択肢

※京セラ様_パワーコンディショナ紹介ページから出典

パワコンが故障したのであれば

パワコンを交換すれば解決

します。

太陽光市場が始まった当初は商材が太陽光発電しかなかったのでこの選択肢しかありませんでした。

しかし、今現在は蓄電池やV2Hといった商材も増えてきています。

そのため、今現在では太陽光用のパワコンが故障したタイミングで、

■ハイブリッドパワコンに交換し、ハイブリッド蓄電池を導入する
■トライブリッドパワコンに交換し、蓄電池とV2Hを導入する

という選択肢もあります。

もちろん、新たな商材を増やすということは

それなりの費用

がかかります。

例えば太陽光とは別に単機能型蓄電池とV2Hを導入する場合、

■太陽光:パワコン1台
■蓄電池:パワコン1台
■V2H:パワコン1台

の合計3台パワコンが必要になります。

来るべきタイミングでパワコンをすべて交換する場合、30~40万円×3台=90~120万円必要です。

しかし、トライブリッドパワコンでまとめるのであれば1台で済むため、長い目で見れば

後々のパワコン交換費用も1台分(30~40万円)

で済みます。

まさひこ

蓄電池とV2Hを導入するタイミングについては、太陽光の保証が切れるタイミングが非常に重要です。

最後にひとこと

今回は「太陽光システムのメンテナンス」について解説しました。

ざっくり言うと

■太陽光パネル:基本的にノーメンテナンス
■パワコン:約13年前後に一度冷却基盤の交換が必要

というイメージです。

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  • この記事を書いた人

まさひこ

ご訪問いただきありがとうございます。 今まで太陽光の個人宅営業を11年間経験してきたまさひこと申します。現在は今まで培ってきた経験を元に太陽光業界専門のライターをやっています。 個人宅営業をしていた際、説明されている内容が間違っていたり、太陽光=悪と伝わっているケースが多かったため啓蒙活動も兼ねてブログを開設しました。 よく出る質問や太陽光業界のニュース、大手解説サイトでは語られない真実をまとめていくので少しでも検討の力になれたら嬉しいです。 今までに「販売店から出た見積額が適正かどうか調べてほしい」「どのような質問をしたら優良店と見抜けるのか」といった質問をメールでいただきました。 zoomでの説明も可能なため、是非ともまさひこを有効活用してください。すぐ下のメールボタンかお問い合わせ欄からご連絡お待ちしております。

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