静岡市で蓄電池を検討している方から
キャンプ用で使っている蓄電池を太陽光と連携させてほしい
という要望がありました。
結論、
不可
です。
電気を溜めることに関してはキャンプ用でも太陽光連携用でも変わらないのですが、システム的には全くの別物です。
簡単に説明すると蓄電池本体が
■持ち運べるか(移動式)
■持ち運べないか(固定式)
によって変わります。
メーカーによっては100vコンセントから充電するタイプの蓄電池もあるため、すべての家庭用蓄電池が太陽光と連携するわけではありません。
今回はキャンプ用の蓄電池と太陽光と連携する蓄電池の違いについて解説していきます。
じゃ、レッツゴー!
一番の違いは固定されているかされていないか
一般的に太陽光と連携する蓄電池は
定置型リチウムイオン蓄電池
と呼ばれています。
まさしく
定めた位置に固定をする(正確には基礎に固定をする)
ため、一度設置をするとボルトを外したり、未曾有の大規模災害が起こらない限り取れません。
設置場所によっては洪水で浸水して水圧で外れる可能性もあります。
地面に蓄電池を設置して、蓄電池本体の近くには太陽光の電気を変換するためのパワコンを設置します。型によっては蓄電池本体に内蔵されているものもあります。
そのため、基本的には
■太陽光が発電した電気
■深夜電力として電柱から購入した電気
を蓄電池に溜めることになります。
蓄電池に溜めることができるのは「直流」のみですので、お家で使っている「交流」ではありません。
反対にキャンプ用の蓄電池は車中泊したり、小さい電化製品の災害用として使われるのが一般的なため、
取っ手がついており持ち運びが可能(移動式)
です。
電気を溜めるには
■ACアダプターを接続
■ミニサイズの持ち運び可能な太陽光パネルで充電
します。
連日停電が続いた場合、太陽光連携型蓄電池であれば日中に自動的に発電&充電してくれます。
しかし、キャンプ用の蓄電池で充電方法がコンセントのみだと
災害時にも関わらず電気が使えない&充電ができない
ことが懸念点です。
太陽光と連携させる蓄電池は定置用ですのでかなり重量があります。京セラから出ているエネレッツァ5kWhは64kgですが、ニチコンから出ている16.6kWhは236kgあります。
蓄電池を使える範囲にも限りがある
太陽光と連携が可能な家庭用蓄電池は
■特定負荷
■全負荷
の2つのタイプがあります。
全負荷に関しては分電盤に繋がっているブレーカーであれば停電時にどの部屋でも使用可能(メーカーによって上限あり)のため、1か所からしか電気が取れないキャンプ用の蓄電池とは大きく差があります。
また200Vコンセントも長時間使用できるので有利です。
キャンプ用の蓄電池でも200vが使えるタイプがありますが、消費電力が大きく反応しないことがあります。
電気を取る箇所は1か所だけで問題ないということであれば、ホームセンター等で販売されている持ち運び可能な蓄電池で十分です。
しかし、
■リビング:テレビ・スマホの充電・ライト
■キッチン:電子レンジと電気ポット
といったように2か所以上のブレーカーを同時に使いたい場合は定置用蓄電池でないと不可です。
そのため、
■2世帯・3世帯のため複数部屋で同時に電気を使いたい
■200Vコンセントを長時間使用したい
と考えている場合には太陽光と連携させる定置用蓄電池がおすすめとなります。
キャンプ用の蓄電池はあくまでおまけとして捉えていただけると嬉しいです。
手動充電が必要な蓄電池(キャンプ用品以外)も存在する
パナソニックには定置タイプの蓄電池のほかに
スタンドアロンタイプの蓄電池
も存在します。
停電時に関しては太陽光と連携させることが可能ですが、平常時に関しては
100vコンセントに充電コードを差して手動充電をする
必要があります。
蓄電池市場が始まった当初は溜められる容量というよりも販売価格のほうに目が行き、比較的安価で蓄電池導入ができると注目を浴びました。
しかし、市場が伸びてきてからは太陽光と連携するのが一般的になったため、この蓄電池の知名度は下がっていきました。
ちなみにこの蓄電池は本体サイズが小型であるため、持ち運びができることがメリットです。
ここ最近はキャンプ用蓄電池にも
■100vコンセントの口が多い
■200vコンセントも使える
■シガーソケットもUSBも可能
といったラインナップが増えてきたため、この蓄電池はますます知名度が下がっています。
直接おすすめしても反応が良くないため、
太陽光をご契約いただいたお客さんにプレゼント
として使っている販売店が多いようです。
無いよりはあったほうが助かるので、プレゼントの有無で販売店を選ぶのもありです。
使わなければ完全に邪魔になります。
最後にひとこと
今回は「キャンプ用の蓄電池は太陽光と連携不可」について解説しました。
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