西伊豆町で太陽光と蓄電池の同時設置を検討していた方から
後付けで蓄電池を設置することは可能?
と質問がありました。
結論、
可能
です。
太陽光市場が始まった当初は買電単価よりも売電単価の方が高く、売った方がお得な時代だったので電気を溜めようと考える方はほとんどいませんでした。
蓄電池を検討する方は
太陽光のFIT期間が終了した方
がほとんどです。
そのため、そんなに急いで導入することはありません。
とは言っても太陽光と蓄電池を同時に設置した方が向いている方もいるので、蓄電池の歴史と共にどのような方におすすめなのかをお伝えしていきます。
じゃ、レッツゴー!
太陽光市場が始まった当初は蓄電池への注目度が低かった
タイトルにも記載していますが、
太陽光市場が始まった当初は蓄電池への注目度が低かった
です。
なぜならば冒頭にも記載している通り、約10年前は
買電単価よりも売電単価の方が高かった
ためです。
蓄電池そのものの技術が低く、且つ高額だったというのも理由の1つとされています。
こちらのページで過去の売電単価について記載をしておりますが、
FIT制度が始まった当初は売電単価が42円スタート
でした。
この頃は今現在のように電気代がそこまで高くなかったため、電気代の平均単価も25円前後とお手頃価格でした。
■買うと25円
■売ると42円
であれば売った方が電気の価値が17円高いので、電気を溜めようと考える方はほとんどいない状況でした。
蓄電池が本格的に市場に出てきたのは多くの方が卒FITをする2019年の約6年前、2013~2014年頃でした。
産業用の蓄電池については市場に出回っていたので、住宅用の蓄電池が出回っていなかったと認識してもらえると嬉しいです。
最初に市場に顔を出したのは京セラの蓄電池
2013年頃に家庭用の蓄電池として有名になったのは
京セラが販売開始したリチウムイオン蓄電池
です。
今現在は多くのメーカーが多くの容量をラインナップとして揃えています。
2013年頃は蓄電池取り扱いメーカーが京セラのみで、容量は7.2kWhか14.4kWhの2種類しかありませんでした。
そのため、販売店から見ると非常におすすめがしやすかった記憶があります。
ただ、出始めなだけあって
金額は高め
でした。
■7.2kWhタイプが税抜2,400,000円
■14.4kWhタイプが税抜4,450,000円
という価格設定で、蓄電池の見積もり希望者からは
■太陽光よりも高いなんて信じられない
■太陽光のローンが終わってないのでまだ検討できない
■安くなるまで待つことにする
■家全体をカバーできないのであれば意味がない
といった意見が多かったです。
蓄電池は今現在であれば
■特定負荷型
■ハイブリッド型
の2種類から選べますが、当初は
特定負荷型
しかありませんでした。そのため、家全体をカバーすることは不可能でした。
世間の方が抱く蓄電池へのイメージはやはり停電時の備えですので、家全体がカバーできないと意味がないと感じるのは理解できます。
この頃、蓄電池を導入促進するため国から補助金が出ていました。
2022年度でいうところのDER補助金、2023年度でいうところのDR補助金の窓口であるSII(環境共創イニシアチブ)が主体となっていた補助金です。
本体価格(税抜)の1/3出るという大盤振る舞いでした。
■7.2kWhタイプで800,000円出たので、税込1,760,000円
■14.4kWhタイプで1,480,000円出たので、税込3,257,000円
という計算になりましたが、100万円を超えているので決して安い買い物ではありません。
それでもいざというときに備えて導入したいと思われた方には購入いただきました。
売電優先モード(タイプA)と自家消費優先モード(タイプB)があったので、FITが終了する前に導入をいただいた方はほとんどがタイプAになっています。
昔で言う「太陽光の価格」が今では「太陽光+蓄電池の価格」
こちらのページでも触れていますが、太陽光の価格はkW単価で比較されることが多いです。
太陽光市場が始まった当初はkW/60万円(税抜)前後でした。
仮に太陽光を5kW設置すると想定した場合、
税抜300万円必要
でした。
しかし、今現在の価格は
■太陽光:kW/25万円(税抜)前後
■蓄電池:8~9kWhタイプのもので平均180万円(税抜)前後
です。
上記と同じ5kWを設置すると想定した場合、
■太陽光:税抜125万円
■蓄電池:税抜180万円
の合計
税抜305万円で設置が可能
です。
車のような大きな買い物をした後に太陽光の検討を開始すると
ほぼ車と同じ値段じゃん!
と驚かれる方が多いです。
金額を少しでも抑えるために、当初太陽光+蓄電池を検討していた方が太陽光のみにするといった話は珍しくありません。
■設置検討している建物の電気の自家消費率が高い(昼間に電気を使っている)場合
■1つのメーターで2世帯以上が住んでいる場合
上記の場合については導入金額が高くても太陽光と蓄電池を一緒に導入されることをおすすめします。
理由としては
電気代が高い昼間の使用量を蓄電池でカバーできるから
です。
蓄電池は発電した電気を溜めることができる他に
深夜電力を蓄電池に溜めて、それを電気代が高い昼間に放電すること
も可能です。
電気の自家消費率が高い場合は太陽光の発電量だけではカバーできず、電気単価が高い時間帯に電気を購入しなければならない場合が多いです。
蓄電池がその負担を減らすことに貢献してくれます。
太陽光と蓄電池を同時に設置すると確実に費用が高くなりますが経済効果も高くなります。そのため、
すべて自家消費すると想定した場合の償却年数(元を取る年数)は約15年前後
となります。
すべて自家消費しない想定で考えると約20年前後
になります。
太陽光と蓄電池を同時に設置する場合は経済効果シミュレーションを何種類か出してもらい、最悪なケースを想定した上で前に進んでください。
夫婦ともに共働きで昼間ほとんど家にいない場合は、発電した電気がほとんど蓄電池に回る計算になりますので経済効果は薄くなります。この場合は太陽光のみ先行して導入することをおすすめします。
最後にひとこと
今回は「住宅用蓄電池の変遷」について解説しました。
より詳しい説明を希望される方は優良店が多い
に登録されることをおすすめします。
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蓄電池メイン
で対応しているサイトもあります。
蓄電池の検討であれば蓄電池メインの比較サイト(エコ×エネの相談窓口)が断然おすすめです。