【消防法令改正で蓄電池は20kWhまで届出不要に】蓄電システムの大容量化は近い

2023年7月10日発刊のRE:CHARGE(リチャージ) No.18に

消防法令改正で20kWhまで消防機関への届け出が不要

というコラムが挙がっていました。

今後蓄電池の容量は上がるの?

という質問は毎年のように出ており、私はそのたびに

消防法が改正されないと…

という返答をしていました。

そのため、今回の内容というのは個人的にも興味深い内容となっています。

今回は消防法令の改正に伴う未来について解説していきます。

まさひこ

じゃ、レッツゴー!

蓄電池は法律(消防法令)で上限容量が決まっていた

まず蓄電池は

■リチウムイオン蓄電池:上限17.76kWh
■鉛蓄電池:上限9.6kWh
■ニッケル水素蓄電池:上限5.76kWh
■NAS電池:不明

の4種類に分類されています。

今回解説するのは一番上の

リチウムイオン蓄電池

に関してです。

容量というと

■蓄電容量
■定格容量(実効容量)

の2つに分かれており、今回の話は

定格容量(実効容量)の話

です。

定格容量がなんぞやという解説はこちらのページで解説をしています。

そもそも蓄電池に対して上限容量が決まっていた理由は下記となります。

2022年10月現在の消防法の規制では、4,800Ah(アンペアアワー)以上の電流が流れる家庭用蓄電池は、火災になる可能性が高いため
※エコの王様_王様のためになる話から引用

Ah(アンペアアワー)は1時間に流れる電圧の大きさを指しており、

17.76kWh(17760Wh)÷3.7V=4,800Ah

という計算式が成り立ちます。

3.7Vはリチウムイオン蓄電池の公称電圧
※エコの王様_王様のためになる話から引用

今まで17.76kWh以上の蓄電池を導入する場合は、地域の消防署に問い合わせ、

対応方法を確認

する必要がありました。

市町村によっては書類を提出すればOKのところもあれば、そもそも超えることが許されないところもありました。

2023年8月25日現在で

定格容量が17.76kWhを超えている蓄電池はない

ので新規でご検討される方は安心してください。

まさひこ

大容量蓄電池を2台導入したいと検討している方が引っ掛かる悩みです。

消防法令改正の決め手となった理由

消防法令が改正されることになった理由は下記となります。

■定置用の蓄電池で大規模な火災は確認されていない
■消防庁で把握する過去9年間の製品火災のうち、リチウムイオン蓄電池から出火した事例は5件で、いずれの火災もボヤまたは部分焼(表面積1㎡)に留まる
※RE:CHARGE(リチャージ) No.18_消防法令改正で蓄電池は20kWhまで届出不要に 記事内容から引用

今回の改正で定格容量が17.76kWh上限だったものが

20.0kWh上限

に変わります。

変わることにより、例えば

ニチコン11.1kWh蓄電池(定格容量9.4kWh)の2台設置が可能

となります。

ここ最近では1台で大容量の蓄電池も市場に出回ってきているため、

小さい容量×2台ではなく、大きい容量×1台で十分

というのが個人的な考えです。

まさひこ

太陽光が発電した電気を極力売りに回したくないという理由であればおすすめします。

未来予想

今回の消防法改正によって

■取り扱いメーカーが増える
■蓄電池容量が増える

などいろいろな意見が飛び交っています。

個人的な見解としては

現状とあまり変わらない

と想定しています。

理由としては比較サイトを通じて蓄電池の比較をされる方は性能を重視しつつも、

検討している蓄電池が世間にどれくらい浸透しているのか

を気にしているためです。

中には新商品に対してのアンテナが強く、

導入するのであれば新登場したものがいい

という意見を持つ方もいます。

太陽光のFIT制度が始まってから約7~8年後に

ゼロ円太陽光

というサービスが始まりました。

これは空いている屋根にゼロ円で太陽光パネルが設置できて、尚且つ売電収入の一部がもらえるという当時は画期的なサービスでした。(今はもう売電単価が下がったのでこのサービスを行っているメーカーはありません)

蓄電池は売電というよりも災害対策に重点を置いています。

蓄電池にもゼロ円太陽光に似たようなサービスが登場するのではないかと予想がされています。

いま現在のゼロ円太陽光は

売電を充てにできなくなった

ため

■屋根貸し:電力会社を特定の会社に変更することでゼロ円で太陽光パネルが設置できる
■リース:初期費用ゼロ円で毎月定額の支払いのみで太陽光パネルが設置できる

といったサービスが多く見受けられます。

ちなみにリースの考え方はほぼローンと変わらないです。

まさひこ

家庭用サイズの水力や風力が実用化されるかもしれません。

最後にひとこと

今回は「消防法令の改正に伴う未来」について解説しました。

より詳しい説明を希望される方は優良店が多い

価格比較サイト

に登録されることをおすすめします。

価格比較サイトは入口が太陽光メインで蓄電池についてはオプションのサイトもあれば、

蓄電池メイン

で対応しているサイトもあります。

蓄電池の検討であれば蓄電池メインの比較サイト(エコ×エネの相談窓口)が断然おすすめです。

  • この記事を書いた人

まさひこ

ご訪問いただきありがとうございます。 静岡県で太陽光や蓄電池などの個人宅営業をしているマサヒコと申します。太陽光業界は今年で11年目を迎えました。 説明訪問をすると意外に他社が話している内容が間違っていたり、太陽光=悪と伝わっているケースが多いので啓蒙活動も兼ねてブログを開設しました。 よく出る質問や太陽光業界のニュース、大手解説サイトでは語られない真実をまとめていくので少しでも検討の力になれたら嬉しいです。 今までに「販売店から出た見積額が適正かどうか調べてほしい」「どのような質問をしたら優良店と見抜けるのか」といった質問をメールでいただきました。 zoomでの説明も可能なため、是非ともマサヒコを有効活用してください。すぐ下のメールボタンかお問い合わせ欄からご連絡お待ちしております。

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