静岡市で蓄電池を検討している方から
EP Cubeの見積もりが出ない販売店が多いのはなぜ?
と質問がありました。
もともと、カナディアンソーラー製のEP Cubeという蓄電池は2023年10月から市場に出回る予定でした。
しかし、メーカー側で初期実効容量の計算が間違っており、修正後の数字ではTUV認証が下りないということで
出荷予定が大幅に後ろ倒し
になっていました。
そのため、見積書を出せない販売店が多かった次第です。
そして2023年12月12日に
出荷開始のリリース
が出ました。
実際の出荷開始は2024年1月15日とのことですので、年明けはさらに蓄電池市場が白熱しそうです。
今回はこのカナディアンソーラー製蓄電池であるEP Cubeについて解説していきます。
じゃ、レッツゴー!
市場に出回るのが遅れた理由
蓄電池には
■容量:電気を溜められる量を表す
■実効容量(定格容量):実際に使える電気の量を表す
の2種類、容量という言葉がつく項目があります。
今回の後ろ倒しは2番目の
実効容量(定格容量)
が問題で発覚しました。
初期実効容量の算出方法が間違っていたことにより
TUV認証書の発行が遅れたこと
が一番の要因です。
ちなみにTUV認証というのは
機械・電子機器や医療製品などあらゆる製品に対して、安全性や機能の有効性が認められたことを認証するもの
※テュフズード様_TUV(テュフ)認証とはから引用 https://www.tuvsud.com/ja-jp/resource-centre/stories/tuv-sud-mark
です。
TUV認証が無くても市場に蓄電池を出すことはできますが、TUV認証済みの製品と比べると信頼度が低いため選択される可能性は低くなります。
この蓄電池が市場に出回るかもしれないというタイミングでEP Cubeの話を聞いたことがある方は注意が必要です。
表に記載がある通り、
実効容量の数値が変更
になっています。
EP Cubeは2024年度のSII補助金対象蓄電池です。
補助金額を計算する際は必ず
SIIのホームページに記載がある実効容量で計算
をしてください。
従来の実行容量で計算をすると補助金額に差が生じます。
SII補助金を使わない場合は特に問題ないです。
EP Cubeの特徴 ①見た目がスタイリッシュ
この蓄電池には6.6kWh/9.9kWh/13.3kWhの3種類の容量が存在します。
■3.3kWh:600mm×243mm×1006mm
■6.6kWh:600mm×243mm×1221mm
■13.3kWh:600mm×243mm×1436mm
(幅×奥行×高さ)
奥行が243mmと言われてもピンとこない方が大半だと思います。
京セラから出ているエネレッツアの奥行は280mmです。
上記の写真は10kWh(5kWhタイプ×2台連結)で、1台あたり幅485mm×奥行280mm×高さ562mmです。
長府工産(ニチコン)から出ているトライブリッド蓄電池の奥行は230mmです。
上記の写真は7.4kWhで、幅540mm×奥行230mm×高さ418mmです。
京セラエネレッツアより短く、長府工産(ニチコン)より若干長いです。
そしてもう1社、奥行が短いメーカーが存在します。
それはファーウェイです。ファーウェイから出ている蓄電池は150mmです。
上記の写真は15kWhで、幅670mm×奥行150mm×高さ1320mmです。
今までスタイリッシュな見た目をしているのがファーウェイ製の蓄電池のみだったため、薄さ重視の方はこの蓄電池を選ばれていました。
しかし、
■蓄電池の充電電力
■充電時間の変更
は基本的に販売店でしかできず、マイページは自身のスマホかパソコンの画面で確認する必要があるため面倒臭さから敬遠する方が多い印象でした。
詳しくはこちらのページで解説しています。
そして今回のEP Cubeに関してはファーウェイ製蓄電池同様スタイリッシュな見た目をしているため、検討される方が多いのでは?と業界内で言われています。
見た目がスタイリッシュだと居宅と居宅の間が狭くても設置できます。
EP Cubeの特徴 ②パワコン出力が5.9kW
EP Cubeは通常時も停電時もパワコン出力が5.9kW(太陽光接続時)です。
太陽光と蓄電池を設置している場合は
①発電した電気をまず自家消費
②余った電気を蓄電池に溜める
③それでも余ったら売電する
という電気の流れになります。
自家消費分が少なければ発電した電気はほとんど蓄電池に流れます。
この出力の数字が大きければ大きいほど
蓄電池に電気を溜めるスピードが早い
ため停電時でも安心です。
現在市場に出回っている蓄電池のパワコン出力(停電時)は
■シャープ:5.5kW
■京セラ(エネレッツァ):2.0kW
■住友電工(パワーデポ):6.0kW
■オムロン:単機能型は2.0kW、ハイブリッド型は4.0kW
■伊藤忠商事(スマートスター):3.0kW
■ダイヤゼブラ電機(アイビス7):5.5kW
■ニチコン:単機能型3.0kW、ハイブリッド・トライブリッド型5.9kW
■ファーウェイ:4.95kW
となっています。
EP Cubeは5.9kWのため、
住友電工に次いで大きなパワコン出力
となります。
設置している太陽光容量が7~8kWの方でもEP Cubeで代用可能です。過積載率×1.3で計算しています。
出荷開始時期
EP Cubeは
2024年1月15日に出荷開始される
との情報が入りました。
TUV認証の取得が完了したこと
が決め手となったようです。
出荷開始日と合わせて
SII機器登録完了日程
についても共有がありました。
SIIに型番登録されている蓄電池であれば補助金対象と謳っている市町村が多く存在するため、2024年度にEP Cubeを導入検討している方であれば国の補助金とは別に市町村の補助金も受給できる可能性が高まります。
詳しくは蓄電池をおすすめされた販売店に直接聞くのが一番です。
稀に
販売店でも補助金情報まで網羅していない場合がある
ため、ご自身で調べることもおすすめです。
価格比較サイトで補助金情報が出ている場合があるのでそれを参考にするのも良いです。
最後にひとこと
今回はカナディアンソーラー製蓄電池である「EP Cube」について解説しました。
より詳しい説明を希望される方は優良店が多い
に登録されることをおすすめします。
価格比較サイトは入口が太陽光メインで蓄電池についてはオプションのサイトもあれば、
蓄電池メイン
で対応しているサイトもあります。
蓄電池の検討であれば蓄電池メインの比較サイト(エコ×エネの相談窓口)が断然おすすめです。