蓄電池を検討しているお客さんから
PID対策がされている蓄電池メーカーはどこ?
と質問がありました。
対外的にPID対策済みを謳っているハイブリッド蓄電池は
オムロンのみ
です。
しかし、オムロン製の蓄電池は
■自身のスマホやパソコン画面が実質モニター代わりになるため見にくい
■マイページ更新タイミングが1時間に2回(00分と30分)のためリアルタイムではない
という難点があるため、一部のお客さんからは敬遠されています。
あまり知られていませんが、長州産業が自社製造している
エネテクト2
という商品をつけると、ダイヤゼブラ電機製の蓄電池でもPID対策が可能となります。
今回はPID対策が必要ではあるがオムロン製蓄電池はちょっと…という方のために、他の選択肢もあるよというのをお伝えしていきます。
じゃ、レッツゴー!
PID現象は太陽光パネルの出力低下を招く
PIDは
potential-induced degradation の頭文字を取った略語
です。
太陽光パネルに搭載されている太陽電池の出力低下現象を指しています。特定の条件や状況で高電圧がかかった際、漏れ電流も発生してしまい太陽光パネルの出力低下につながります。
※和上ホールディングスグループ様_PID現象の原因と対策についてわかりやすく解説!から引用
と説明されています。
もう少し具体的に説明します。
蓄電池に溜まった電気が家に向けて放電されるだけであれば特に問題が起こりません。
しかし、稀に蓄電池に溜まった電気が
パワーコンディショナ(以下、パワコン)を経由して太陽光パネルの方に流れてしまうこと
があります。
太陽光パネル側から見ると、自分が創った電気以外の電気が自分目掛けて襲ってくることを意味します。
このような状態になると
混乱して動作が停止あるいは低下
します。
これがPID現象です。
ハイブリッド型蓄電池を導入する際のみ注意が必要です。単機能蓄電池の場合はシステムが別々なので関係ありません。
PID対策が必要なパターン
先ほどの単元だけ見ると、ハイブリッド蓄電池を導入する際は
すべての人がPID対策をするべきではないか
と思われます。
しかし、PID対策が必要なのは古い型番の太陽光パネルを設置しており、後付けでハイブリッド蓄電池を導入する場合です。
太陽光と蓄電池を同じタイミングで導入
するのであればこのPID対策は関係ありません。
現状商社から聞いている要注意パネルは下記の通りです。
■シャープのブラックソーラーシリーズ
■京セラのSAMURAIシリーズ
■ソーラーフロンティアのSFから始まる型番
■パナソニックのHITから始まる型番
上記以外のパネルについては販売店に詳細を伝えると調べてくれますので、その回答に従ってください。
販売店に内容を伝える際には
■メーカー名
■パネルの型番
■枚数
が必要となります。
不明な場合は不明と伝えてください。
検討しているハイブリッド蓄電池がオムロン1択であれば特に伝える必要がありません。
長州産業の蓄電池カタログに載っているダイヤゼブラ電機製蓄電池であればPID対策が可能
長州産業が自社製造している
エネテクト2
という商品を取り付けると、ダイヤゼブラ電機製蓄電池もPID対策が可能となります。
エネテクト自体は屋内パワコンとセットで取り付ける接続箱と似たようなサイズです。
こちらのページでも紹介していますが長州産業には
■スマートPVマルチ(オムロン製蓄電池のOEM)
■スマートPVプラス(ダイヤゼブラ電機製蓄電池のOEM)
の2種類、蓄電池のラインナップがあります。
マルチの方は元々オムロン製のため、PID対策がされています。
上記で紹介しているエネテクト2を取り付けるとプラスの方のダイヤゼブラ電機製でも対応可能となります。
主に販売店側の話となりますが、長州産業経由で仕入れたダイヤゼブラ電機製蓄電池であれば
PID対策可能
です。
しかし、ダイヤゼブラ電機経由で仕入れたダイヤゼブラ電機製蓄電池は
PID対策不可
となっています。
そのため、PID対策をするには
長州産業製である必要
があります。
蓄電池の製造元が同じでもパワコン容量が
■ダイヤゼブラ電機経由:5.5kW/8.0kW/9.9kWの3種類
■長州産業経由:5.5kW/9.9kWの2種類
と違いがあります。
迷った際は販売店から提示があった蓄電池カタログの後半にある仕様一覧を見て、
パワコンが何種類あるのか
を確認してください。
再度お伝えしますが、PID対策が可能なのは
パワコンが5.5kW/9.9kWの2種類しかない長州産業製
の方です。
ダイヤゼブラ電機製の蓄電池は壁付けのモニターがつきます。有線で繋ぐため発電量・充電量がリアルタイムに反映されます。
最後にひとこと
今回は「PID対策がされている蓄電池」について解説しました。
より詳しい説明を希望される方は優良店が多い
に登録されることをおすすめします。
価格比較サイトは入口が太陽光メインで蓄電池についてはオプションのサイトもあれば、
蓄電池メイン
で対応しているサイトもあります。
蓄電池の検討であれば蓄電池メインの比較サイト(エコ×エネの相談窓口)が断然おすすめです。