太陽光を検討している方から
太陽光パネル設置面に影がある場合はどうすればいい?
と質問がありました。
結論、
影がかかるのであれば諦めたほうがいい
です。
この回答では話が前に進まないのでもう少し深堀していきます。
屋根面の一部に影がかかるのであれば設置枚数を減らせば解決します。
しかし、大部分に影がかかっているとパネル枚数を減らしたところで解決しないため、
バイパスダイオード
というパネル1枚でも発電する能力を持つメーカーを選択する必要があります。
詳しくはこれから解説します。
じゃ、レッツゴー!
太陽光設置面に影がかかると発電量が落ちる
太陽光発電は太陽の光を使って発電をするため
パネルに影がかかると発電ができない
です。
影ができる要因として挙げられるのは
■電柱
■パラペット(屋根上の段差)
■後から建った新築
■山or木
といったものです。
太陽光の販売店がまず確認するのはお家が建っている立地です。
現在は現地に行かなくても
googleの航空写真/ストリートビュー
を見て確認するという方法があります。
最終的にマップ更新されてから月日が経過している地域が存在しているため、あくまで参考程度です。
具体的には
■航空写真:影がかかるかどうか
■ストリートビュー:周辺環境(電柱、アパートの存在確認)
を調べることができます。
航空写真は北方位が真上になるため、影がどのように動くのかも確認できます。
すべての販売店がそうとは言えませんが、事前に航空写真で影が確認できたにも関わらずMAXレイアウトで提案をしてくる販売店は要注意です。
太陽光を検討開始する際にはgooglemapなどで
■自宅の屋根がどんな形をしているのか
■隣家の影響がどれくらいあるのか
改めて確認してみるのもいいと思います。
陽当たりは良いが傾斜屋根の上にテレビのアンテナがあったり、陸屋根の上に室外機があって設置枚数が減るというのはよくある話です。
対処法① 設置枚数を減らす
断熱効果を意識して、屋根面全部にパネルを設置したいという要望は多いです。
しかし、影になってしまったら意味がないの枚数を減らすことをおすすめします。
簡単なことを言っているのですが、
枚数を減らすと見た目が悪くなるので、屋根の形に合わせて設置してほしい
という声が少なくないのも事実です。
単純に設置枚数を減らすことによるメリットもあります。
影を回避するといった理由のほかに
導入価格が安く
なります。kW単価は高くなりますが、合計金額は安くなります。
効果が出ないものに対してお金を出すのはモッタイナイのでよく見極めてください。
対処法② バイパスダイオードの性質を持ったメーカーにする
馴染みのないこのカタカナですが、この性質があると
パネル1枚が影になっても発電
します。
太陽光パネルはメーカーにもよりますが、1枚では発電しないです。
基本的に
回路
で繋がっています。
1枚だけ設置をしても
電気の変換ができない
です。
メーカーによってはパワーコンディショナ(以下、パワコン)の詳細欄に最低接続枚数が何枚以上と書かれています。
例)太陽光パネルを1面に「縦4枚×横5枚」の20枚設置する場合
上図 1回路(横列)5枚×4段
下図 1回路(縦列)4枚×5列
のように回路分けするのが一般的です。
ピンクの線は回路を表しています。
上記で
下図(縦列)4枚×5列
■1枚あたりの発電量は370w(=7.40kW)と仮定
■電柱の影が青丸(7枚)にかかる
という場合、レイアウトは以下のようになります。
■バイパスダイオードなし:すべての回路に影がかかっているため全く発電しない
■バイパスダイオードあり:青丸以外の白枠パネルが発電するため、13枚は生きている
という結果となります。
太陽光パネルと一緒に設置をするパワコンも回路数が決まっており、販売店は太陽光パネルが何回路あるかによってパワコンの種類を見分けています。
設置面に影がかからない場合は全く必要ない知識なのでスルーしてください。
バイパスダイオードを持っているメーカーはサニックス
今現在、バイパスダイオードの性質を持ったメーカーは
サニックスのみ
となっています。
以前はソーラーフロンティアもあり2社から選択できました。
しかし、ソーラーフロンティアは2022年6月に自社パネルの生産を中止したため、現在はサニックス1社のみとなっています。
大きな太陽光メーカーであるにも関わらず、ラインナップとして取り扱っている販売店が少ない印象です。
検討している販売店で取り扱いがなければ
直接サニックスに問い合わせる
というのも1つの手です。
シャープや京セラ、長州産業といった大手メーカーは自社で販売せず、販売店を通して自社のパネルを出荷しています。
しかし、サニックスに関しては
メーカー兼販売店
を担っているため、サニックスの社員が営業に来ることがあります。
サニックスパネルは中国製です。
最後にひとこと
今回は「太陽光設置面に影がかかっている場合の対処法」について解説しました。
より詳しい説明を希望される方は優良店が多い
に登録されることをおすすめします。
嵐のように3~5社から一斉に連絡が来るタイナビ/グリエネとは異なり
専任のアドバイザーがついて情報を集約してくれる
サイトもあります。
各販売店との対応が煩わしい方であれば専任のアドバイザーがつく比較サイト(ソーラーパートナーズ)が断然おすすめです。