【2024年度 DR補助金について解説】受付できる販売店は少なめの予想

蓄電池を検討している方から

今年度はDR補助金があるの?

と質問がありました。

結論、あります。あることはあるのですが、今年度は

販売上限額が昨年よりもさらに引き下げられる

ため、

DR補助金を受け付けられる販売店が減るのではないか

という予想が立てられています。

今回は、DR補助金と昨年度との変更点について解説していきます。

まさひこ

じゃ、レッツゴー!

DR補助金とは

簡単に説明するとSII(環境共創イニシアチブ)が窓口になっている

蓄電池に対する補助金

です。こちらのページでも解説しています。

自然災害等で急遽電力がひっ迫してしまった地域に電気を供給するため、国が

各家庭に設置してある蓄電池内の電気をコントロールする

というのが目的です。

ただ事業を遂行すると設置した側(お客さん側)にメリットがないので、この実証実験に参加してくれた家庭には

多くの補助金を出すよ

というのがこの補助金のメリットです。

まさひこ

お客さん側から特に質問しなくても、販売店側からこのワードが出てくると思います。

補助金額の計算方法

このDR補助金は一昨年度・昨年度に引き続き今年度で3回目です。

補助金額は

蓄電池の定格容量(実効容量)×○○円

で計算がされます。上記の○○円の部分が

■一昨年度:37,000円
■昨年度:32,000円

であったため、今年度に関しては昨年度と同額である32,000円か下がるかの2択と言われていました。しかし、事業者向けの説明会で

今年度は37,000円

であると共有がありました。

一昨年度と同じ補助金額であるため、蓄電池を導入する消費者(お客さん側)はメリットが多いです。

定格容量(実効容量)はメーカーがカタログに記載している数値ではなく、

SIIに掲載されている数値

が適用されるため注意が必要です。型番はSIIのホームページから検索してください。

まさひこ

HEMS費用は別途かかります。

DR補助金を受付できない販売店が増える見込み

2つ前の単元で一昨年度と同じ補助金額であるため、

蓄電池を導入する消費者(お客さん側)

はメリットが多いとお伝えしました。しかし、販売店側はキツい状況となりました。補助金を受給するには

見積価格を目標価格まで落とす

必要があります。

昨年度の目標価格上限は155,000円/kWhが条件でしたが、

今年度は141,000円/kWhが条件

となりました。

目標なのであれば達成できなくても問題ないのでは?

と思われがちですが、この定められた価格を上回ることは

絶対に許されない

です。補助金が出なくなります。

こちらのページに記載している「オムロン9.8kWh全負荷蓄電池」を例に説明します。

通常販売店でこの「オムロン9.8kWh全負荷蓄電池」の見積もりを提示する場合、

■仕入れ値:税抜1,200,000円

のほかに

■人工:税抜120,000円(1人30,000円×4人計算)
■材料:税抜150,000円
■利益:税抜300,000円
※販売店によって異なります

といった費用を上乗せする必要があります。ピンク枠内の必要経費だけで

税抜570,000円

かかります。仕入れ値も含めて、上記をすべて足すと税抜1,770,000円になります。

この「オムロン9.8kWh全負荷蓄電池」の目標価格は9.8kWh×141,000円という計算になるため、

税抜1,381,800円で見積提示する必要

があります。本来であれば税抜1,770,000円を頂戴しなければならないところ、補助金条件に合わせると税抜1,381,800円に下がります。

そのため、先ほどのピンク枠内の必要経費を税抜570,000円ではなく、

税抜388,200円で収める必要

が出てきます。

差額の

税抜181,800円をほかの項目で頑張る必要

も出てくるため、販売店の利益計算によってはDR補助金を受付できない可能性があります。

蓄電池単品では価格操作が難しいですが、太陽光とセット販売であれば

■太陽光側の価格を上げて
■蓄電池側の価格を下げる

ことで解決できます。もし販売店から上記の提案がありましたら、了承をしてもらえると嬉しいです。

先ほどは中容量帯の「オムロン9.8kWh全負荷蓄電池」で解説をしました。

大容量帯の「オムロン16.4kWh全負荷蓄電池」の場合は、仕入れ値が税抜1,675,000円です。まとめると

■仕入れ値:税抜1,675,000円
■必要経費:税抜570,000円(先ほど同様)

となります。すべて足すと税抜2,245,000円になります。

■目標価格:税抜2,312,400円(16.4kWh×141,000円)

となるため、こちらに関しては必要経費をすべて回収できた上で見積提示が可能です。そのため、大容量帯の蓄電池であれば

どこの販売店でも受付可能

です。問題は中容量帯と小容量帯の蓄電池です。

これらに関してはDR補助金ではなく、一律64,000円支給の子育てエコホーム補助金の方がお得になるケースがあります。

まさひこ

どの容量がOK、どの容量がNGというのは各販売店によって異なります。

最後にひとこと

今回は「DR補助金」について解説しました。

より詳しい説明を希望される方は優良店が多い

価格比較サイト

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蓄電池の検討であれば蓄電池メインの比較サイト(エコ×エネの相談窓口)が断然おすすめです。

  • この記事を書いた人

まさひこ

ご訪問いただきありがとうございます。 静岡県で太陽光や蓄電池などの個人宅営業をしているマサヒコと申します。太陽光業界は今年で11年目を迎えました。 説明訪問をすると意外に他社が話している内容が間違っていたり、太陽光=悪と伝わっているケースが多いので啓蒙活動も兼ねてブログを開設しました。 よく出る質問や太陽光業界のニュース、大手解説サイトでは語られない真実をまとめていくので少しでも検討の力になれたら嬉しいです。 今までに「販売店から出た見積額が適正かどうか調べてほしい」「どのような質問をしたら優良店と見抜けるのか」といった質問をメールでいただきました。 zoomでの説明も可能なため、是非ともマサヒコを有効活用してください。すぐ下のメールボタンかお問い合わせ欄からご連絡お待ちしております。

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