蓄電池を検討している方から
停電時に使える家電製品は限られると聞いたが本当?
という質問がありました。
結論、本当です。
平常時は電気契約の容量内であれば特に問題ないですが、停電時に関しては
蓄電池の停電時自立出力
によって使える家電製品と使えない家電製品が出てきます。
蓄電池を導入すればすべて使えると聞いていたが実際は使えなかった(説明の虚偽)
というクレームが消費者センターに寄せられることもあるため、検討時に
どの家電製品であれば使えるのか
をよく確認してください。
今回はこの停電時自立出力について解説していきます。
じゃ、レッツゴー!
家電製品の消費電力は型番シールに記載あり
何の家電製品であれば使えるのかを解説するには、まず
家電製品がどれくらいの消費電力なのか
を知る必要があります。
上記は私が使用している一部家電製品の出力が書かれている部分を撮影したものです。
■テレビ:38w
■ヒーター:900w
■エアコン:800w
上記のテレビ、ヒーター、エアコンを同時に使用する場合、
瞬間的に1,738w(=1.738kW)
使用します。
家電製品の種類によって消費電力が異なるため、各家電製品の消費電力を一度も見たことがない方は時間があるときに確認してみてください。
電気を使いすぎるとブレーカーが落ちます。現在どこのご家庭でも電力会社と電気契約をしています。
アパートであれば40A契約が多いです。単位がA(アンペア)だと分かりづらいですが、これをw(ワット)に変換すると40A=4,000wになります。
先ほど例に挙げた私の一部家電製品のトータル消費電力は1,738w(=1.738kW)でした。
ここに例えば消費電力が大きい卓上IHクッキングヒータ(消費電力約1,500w)ともう1台のエアコン(800w)を加えた場合、トータル4,038w(=4.038kW)になります。
契約容量が40Aであれば規定容量を超えているためブレーカーが落ちます。50A契約であればまだ余裕があるので落ちません。
上記はあくまでアパートという前提でお話しましたが、一戸建てであれば60A~120Aのどれかが選択されます。
ガス併用であれば60A~80A、オール電化であれば100A~120Aといった範囲が適正です。60A以上は単位がA→kVAに変わります。
■60A:6kVA
■120A:12kVA
電気の検針票にはkVA表記が多いです。Aに変換したい場合は、kVAを取ってゼロをくっつければいいので簡単です。
契約容量は検針票を確認する必要があります。東京電力であればくらしTEPCOで確認可能です。新電力の場合は各会社ごとにマイページがあるのでそこから確認してください。
停電した際に使いたい家電製品を選んでおく
上記は停電時に使いたいものランキングです。
■1位:冷蔵庫
■2位:照明
■3位:調理器具
■4位:エアコン
■5位:水洗トイレの電源
上位はこのようなラインナップになっています。
各家庭によって消費電力が異なりますが、ざっくり上記家電製品の消費電力を下記とします。
■1位:冷蔵庫 → 600w
■2位:照明 → 300w
■3位:調理器具 → 1,500w
■4位:エアコン → 1,000w
■5位:水洗トイレの電源 → 300w
上記の場合、トータル3,700w(=3.70kW)使える必要があります。
これらはあくまで停電時に使いたいものランキングの上位を寄せ集めたものですが、
■季節によってはエアコンが我慢できる
■数時間の停電であれば食べなくても十分
という家庭もあります。
この場合、エアコンと調理器具が無くなるので
トータル1,200w(=1.2kW)
でよくなります。
8位にある携帯の充電については1台あたり20w計算であれば大きく外れることがありません。4台充電する場合は80wとなります。
使用する充電器によっては消費電力が異なりますので注意が必要です。
200vの家電製品を使用するには特定負荷ではなく全負荷タイプの蓄電池を選択する必要があります。
停電時自立出力が高い蓄電池メーカーは住友電工(パワーデポ)【2024年1月29日現在】
2024年1月29日現在で停電時自立出力が一番高い蓄電池メーカーは住友電気工業が出しているパワーデポという商品です。
出力は6.0kVA(=6,000w)まで可能なため、
消費電力が多い家電製品が複数ある場合
も対応可能です。
停電時自立出力が高い蓄電池は他にもあります。
■シャープ/ダイヤゼブラ電気:5.5kW
■カナディアンソーラー/ジンコソーラー/ニチコン(トライブリッド・ハイブリッド):5.9kW
停電時自立出力が一番高い蓄電池がいいとなった場合は住友電工製パワーデポ一択になってしまいます。
しかし蓄電池選びは
■容量
■定格容量
■寿命
■サイズ
■保証
■価格
も比較した上で決める必要があります。
住友電工製パワーデポは容量が12.8kWhしかありませんので、そこまで容量がいらないよという方に関しては他のメーカーを選択する必要があります。
容量~保証に関してはこちらのページを参考にしてください。価格についてはこちらのページを参考にしてください。
反対に停電時自立出力が低いメーカーは
京セラ/パナソニック:2.0kW
です。上記のメーカーに関しては停電時自立出力が低いだけであって、保証が他社製蓄電池よりも優位なためネームバリューを重視する方におすすめです。
オール電化の家に関しては停電時に使いたい家電製品が多くなると思われます。すべては使えないので本当に必要なものだけ選択してもらえるとメーカー選びがスムーズです。
最後にひとこと
今回は「蓄電池の停電時自立出力」について解説しました。
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