御殿場市で太陽光を検討している方から
屋内パワーコンディショナ(以下、パワコン)+昇圧回路付き接続箱よりも、屋外のマルチストリングパワコンの方が性能がいいって本当?
と質問がありました。
結論、性能に関しては変わらないです。
しかし、
■屋内パワコン:パワコン+昇圧回路付き接続箱
■屋外パワコン:パワコンのみ(接続箱機能が内蔵)
といった組み合わせになるため、
見た目
に関しては屋外パワコンの方がスッキリしています。
今回は多面設置をするときに使うマルチストリングパワコン、昇圧回路付き接続箱について解説していきます。
じゃ、レッツゴー!
パワコンについて
パワコンは
電気の変換装置
です。
具体的には太陽光パネルが発電した
直流の電気(200v)を交流(100v)に切り替え
ています。
屋内用と屋外用の2種類あります。
塩害地域(海からの直線距離が500m以内)の場合は屋外用が設置できないため、
屋内用のみ
となります。
パワコンで切り替えた電気は分電盤に入り、そこから各負荷(各部屋)に回っています。
電気の流れについて解説しました。
接続箱について
接続箱は
パネルを同じ枚数でまとめる箱
です。
具体的には太陽光パネルの電圧を
均等になるように調整
しています。
1つのかたまりを
回路
と言います。
屋内パワコンを設置する場合については、先ほどのパワコン説明の中でいう「直流を交流に切り替え」の前にこの工程が入ります。
屋外パワコンを設置する場合については接続箱機能が内蔵されているため、上記の工程がありません。
見た目がスッキリしているのは屋外パワコンの方です。
昇圧回路付き接続箱について
こちらは先ほど紹介した接続箱の頭に
昇圧回路
という言葉がついています。
昇圧というのは
電圧を上げる
という意味です。
通常の接続箱を使用する場合は、すべての回路に接続する
太陽光パネルの枚数を統一
する必要があります。
例えば
■3回路の場合:太陽光パネルを4枚・4枚・4枚あるいは5枚・5枚・5枚の3かたまり接続
■4回路の場合:太陽光パネルを4枚・4枚・4枚・4枚あるいは5枚・5枚・5枚・5枚の4かたまり接続
といったイメージです。
しかし、多面設置で
回路の枚数を統一できない
場合があります。
この場合に使用するのが
昇圧回路付き接続箱
です。
例えば長州産業の「PVCNSA4C1B」という昇圧回路付き接続箱は昇圧1回路・標準3回路(合計4回路)という仕様です。
この接続箱を使用する場合、3回路分は枚数を統一、1回路分のみ枚数が異なっていてもOKという意味になります。
具体的には
太陽光パネルを5枚・5枚・5枚・3枚の4かたまり接続
といったイメージです。
枚数が少ない3枚の回路のみ
昇圧をして、5枚の電圧に合わせます。
そもそも
なぜ電圧を統一する必要があるのか?
ですが、太陽光のデメリットの1つに
電圧が低いほうに引っ張られる
という性質があります。
通常の4回路接続箱に5枚・5枚・5枚・3枚という接続をすることは可能です。
しかし、合計18枚ついているにもかかわらず、枚数が少ない3枚の電圧に引っ張られて3枚・3枚・3枚・3枚の合計12枚という認識を機械側がしてしまいます。
こうなると、太陽光パネルを多く載せた意味がなくなってしまうため、電圧が低い回路を昇圧させる必要があります。
基本的には販売店が設計してくれるので気にする必要はありません。
マルチストリングパワコンについて
屋内パワコンの場合は
接続箱あるいは昇圧回路付き接続箱の設置が必須
です。
しかし、屋外パワコンの場合は接続箱あるいは昇圧回路付き接続箱の
機能が内蔵
されているため、追加で取り付ける必要がありません。
■屋内パワコン:パワコン+昇圧回路付き接続箱
■屋外パワコン:パワコンのみ(接続箱機能が内蔵)
となるため、見た目がスッキリしているのは屋外用パワコンのほうです。
この組み合わせであれば性能がいいといったこともありません。
しかし、価格については屋内パワコン+昇圧回路付き接続箱の方が
若干安め
です。(カタログ上は高く見えますが、仕入れ値はこちらの方が安いです)
価格を重視するのか見た目を重視するのかは人によって異なりますので、お好きな方を選択してください。
一般地であればどちらか選択できますが、塩害地の場合はパワコン+昇圧回路付き接続箱という選択肢しかありません。
最後にひとこと
今回は「太陽光のマルチストリングパワコン」について解説しました。
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